【難易度】★★★☆☆
「伝えたいことはあるのになかなか伝わらない」
そのような経験はありませんか?
役員や従業員に社長の想いを伝えたい・・・
お客様に当社の優れている点を伝えたい・・・
どうすればいいのでしょうか?
・プレゼン技術を学ぶ?
・コミュニケーションスキルを磨く?
・ライティングの技術を磨く?
これらの技術も大切ですが、その前に「伝えるべきこと」は整理できているかを見つめなおすことが重要です。
伝わらないのは伝え方が悪いだけではなく、伝えるべきことをきちんと整理できていない可能性が高いと言えます。
今回は伝えるための効果的なツール「ピラミッドストラクチャー」を紹介します。
「ピラミッドストラクチャー」とは
ピラミッドストラクチャーとは、課題に対して伝えるべき結論を「分かりやすく」かつ「論理的」に導くためのツールです。
図をご覧になるとわかるように、ピラミッド型をした階層構造で表現されています。
図のようにメインメッセージを支える土台(キーメッセージ、サブメッセージ)がしっかりしていると、
最も伝えたいメインメッセージの説得力が高まり、主張の一貫性が生まれます。
「目的」:メインメッセージを導くため
ピラミッドストラクチャーを作る目的はメインメッセージを導き出すことです。
メインメッセージとはピラミッドの頂点にあるもの。
これは問いに対する最終的な答えであり、自分の考えが詰め込まれたシンプルかつ具体的なメッセージです。
「構造」:メインを支えるキーメッセージ
メインメッセージを支えるのがキーメッセージです。
キーメッセージは複数あり、その複数で枠組みを構成しています。
例えば、「全社で経費削減に取り組むべき」を伝えたい場合は、下図のような構造を組み立てます。
「構造」:キーメッセージを支えるサブメッセージ
キーメッセージはサブメッセージによって支えられます。
なぜキーメッセージが言えるのかを客観的な情報として支える必要があります。
この部分が薄いとせっかく良いメッセージを導いても、裏付けがなく軽いロジックになってしまいます。
「ピラミッドストラクチャー」で一番重要なこと
ピラミッドストラクチャーはとてもシンプルな作りですが、メインメッセージを裏付け、支える下のキーメッセージとサブメッセージがとても重要になります。
しかしながら、それ以上に重要なことがあります。
それは、「自分が本当に伝えたいこと」であるメインメッセージを定めて話すことです。
「言いたいことは自分の中にあるから、そんなことになることはない!」
と思う方もいるかもしれませんが、
伝えたいことが複数あるケース、つまり、メインメッセージが複数ある場合は注意が必要です。
例えば、「全社で経費削減に取り組むべき」を伝えたいと思って話始めたのに、もう一つ頭の中にあった「売上も伸ばしていきたい」ということを混同して話してしまうケースなどです。
最も重要なことは、「自分が伝えたいこと」を明確にして、そのメッセージを支えるための情報を整理して伝えることです。
私は伝えるときに、ピラミッドストラクチャーを頭の中で整理して、
「結論から」「端的に」「全体が把握できるように」伝えることを意識しています。
ぜひ、このピラミッドストラクチャーを意識して、日々のコミュニケーションを実践してみてください!