”人生最期はゼロで”という考え方【DIE WITH ZERO】

【難易度】★★★☆☆

今月読んだ「DIE WITH ZERO ~人生が豊かになりすぎる究極のルール~」という本について紹介します。
直訳すると

「ゼロで死ぬ」

・・・インパクトがありますね。

この本を通じて、「個人の生活」と「会社経営」の両面でいろいろと考えるきっかけとなりました。

【この記事のPOINT】

本書の要点

先に結論をお伝えすると、本書のポイントは4つ。

1.最後は「ゼロ」で
どんな金持ちも、あの世にお金は持っていけない。
だからこそ死を意識し、「ゼロで死ぬ」を実践すべき。

2.「今」を充実させる
喜びを先送りにしてはいけない。
限られた時間の中で幸福を最大化するためには、人生の早いうちに良質な経験をすることが大切である。

3.「バランス」が重要
人生をよりよいものにするには、お金、健康、時間という人生の3大要素のバランスを、いかに取るかが重要になる。

4.「タイミング」も重要
物事には賞味期限がある。
そのチャンスを逃さないためにも、大胆に行動すべき。
“リスクを取らないリスク“を過小評価してはならない。

個人の生活において

日ごろから、自らの死を意識して生活している人は少ないのではないでしょうか?
人生が永遠に続くかのように思いがちであり、
今よりも将来を考えてしまい、
老後に備えて貯金をしようと考えたりします。
これは一見すると合理的な行動ですが、喜びを先送りにし、やりたいことを我慢してはいる方も多いと思います。

この本では、限られた時間の中で幸福を最大化するために行動すべきであり、
そしてそのタイミングは「今」であることを強調しています。

お金を無駄にするのを恐れ、チャンスを逃しては本末転倒であり、
大切なのは、どうすれば幸せになれるかを考え、そのために惜しまずお金を使うこと

そして適切なタイミングで、ふさわしい経験をすることで、人生は豊かになる
そのような考えをあらためて持つきっかけとなりました。

結論は「ゼロで死ぬ」

節約ばかりの思考だと、その時しかできない経験の機会を失ってしまいます。

そうならないためにも著者が提唱するのは、本書のタイトルでもある「ゼロで死ぬ」ということ。

必要以上にため込むのではなく、今しか味わえない経験に時間と金を費やす
これを突き詰めると「ゼロで死ぬ」というところに行きつくという考えですね。

思い出はあなたに配当を与える

この本の中で、人生は経験の総量によって決まり、「経験がいかに大切か」ということが強調されています。

「思い出はあたなに配当を与える」という言葉は、自分にとってかなり響きました。

「いざという時のためにお金を貯めよう」と聞かされて育ち、勤勉に働き、喜びを先送りすることだけが美徳ではない。
人生に最後に残るのは思い出。
だからこそ、早いうちに様々な経験をすることが重要。
思い出は金融投資と同様、私たちに配当を与えてくれる。
その瞬間の喜びだけでなく、あとから振り返ることで、当時の風景や感情を追体験できる。
これはかけがえのない宝物となる。
そして人生の早い段階で最良の経験を積めば、思い出の配当をより多く得られることになる。

「配当」という表現を使っていることから、私は以上の言葉から、資産運用のように複利で増えていくイメージを持ちました。
機会を逃さず、投資を惜しまず、将来の自分のためにも良質な思い出を作っていきたいと思いました。

会社の経営において

これまでの内容は「個人」だけでなく「会社の事業」にも当てはまりますね。

・将来に向けて“今”行う(判断、意思決定する)「投資」
・先延ばしせず、“今”という「タイミング」
・社内の経営資源と社外関係者、お客様との「バランス」

これらを踏まえた経営戦略、事業計画をしっかりと立案~実行することが重要だと言えます。

ただ、会社は永続的発展することが重要であり、「ゼロで死ぬ」は当てはまらないですね・・・。
(本書のタイトルであり、最も重要なキーワードですが)

しっかり次世代のことを考えて、事業承継することが大事です!

結局この本からは、
「未来に繋がる価値ある投資は、しっかりと検討したうえで、機会を逃さず実行する」
という、「大胆さ」と「慎重さ」を両方兼ね備える重要性を学びました。

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