AI時代の情報セキュリティ【Chat GPT】

【難易度】★★☆☆☆

【この記事では】
・高度なAI技術「Chat GPT」が利便性を高めてくれる半面、新たな情報漏洩可能性が潜んでいることについて記載しています。
・悪意がなく情報漏洩するケースも発生しています(新聞記事の紹介)。

「Chat GPT」は、高度なAI技術によって、人間のように自然な会話ができるAIチャットサービスです。

2022年11月に公開され、たちまち無料で利用できる革新的なサービスとして注目を集め、生成した文章の見事さや人間味のある回答がSNSなどで大きな話題となっています。

勢いを増したサービスは、リリース後わずか2か月でユーザー数1億人を突破し、2023年に入ると米Microsoftが開発元のOpenAIに対して100億ドルを投資することが報じられるなど、機能面だけでなく成長性でも注目されているんですね。

しかしながら、どのようにデータを集めているか不透明で、イタリアの当局が個人情報保護の法令に違反するとみて一時的に禁止した、との記事が日経新聞にありましたので、今回はAI時代の情報セキュリティについて取り上げてみたいと思います。

【この記事のPOINT】

Chat GPTとは

ChatGPT(チャットGPT)とは、ユーザーが入力した質問に対して、まるで人間のように自然な対話形式でAIが答えるチャットサービスです。

イーロン・マスク氏をはじめとした実業家達が出資している人工知能の研究開発機関「OpenAI」により開発され、2022年11月に公開されてから、回答精度の高さが話題となり、利用者が増加しています。

与えられたテキストの指示に対して言語をリアルタイムで生成するAIで、実際の文章や回答の質の高さを見て、私自身大変衝撃を受けました。

インターネット上にある膨大な情報を学習し、複雑な語彙・表現も理解できるのが特徴であり、より自然な会話に近づくための機能が搭載されています。

どんなことができるのか?

東大でAI研究をリードしている松尾豊教授の研究室が出したレポート「AIの進化と日本の戦略」に紹介されていた、ChatGPTができる得意なこと5つをご紹介します。

① 文章の添削・校正

ちょっとした文章を添削したり、校正したりする場合には、ChatGPTに文章を投げてみると便利です。
ほぼ完璧に添削・校正をこなしてくれます。
上司や顧客にメールや文章を提出するときなどに使ってみると良いと感じました。

② 文章や概念の要約

SNSで「便利だ」という声が上がっているのが、文章や概念の要約機能です。
前のモデルであったGPT-3では2,500文字の文章までしか一度に要約できなかったものが、最新モデルのGPT-4になると25,000文字まで要約できるので、非常に便利になっています。

③ ブレインストーミング

ChatGPTを壁打ちやブレインストーミングに使うのも有効な活用法です。
例えば、「〇〇という商品を顧客に売るための方法を考えてください」などと投げかけると、さまざまなマーケティング手法を提案してくれます。
想像以上にしっかりとした提案を返してくれます

④ リサーチ、論点の洗い出し

最新モデルのGPT-4になってから、リサーチの精度が格段に向上しています。
複雑な制度や法律について調べなければならないようなことなども、ChatGPTで調べると素早く回答してくれます。

⑤ アイデアの提案

ちょっとしたアイデアが欲しい際に、ChatGPTに質問してみるとアイデアを返してくれます。
キャッチコピーや新規事業の考案などに活用できそうです。

情報セキュリティについて

驚くべきことにChat GPTは、米国の司法試験の模擬試験では上位10%程度の成績で合格する性能を誇るまでになっています。
しかしながら、どのようにデータを集めているか不透明で、イタリアの当局が個人情報保護の法令に違反するとみて一時的に禁止していたことがわかりました。

先日の日経新聞に「Chat GPTを安全にどう活用すべきか、米通信大手ベライゾンのマネージング・ディレクターでデータ漏洩に詳しいクリス・ノバック氏に聞く」という記事がありましたので、ご紹介します。

Q:対話型AIが企業に与える影響は?

A:「最大のリスクは、社員のユーザーがAIに機密情報を与えてしまう点だ。
社外のクラウドサービスに対して通常は働く危機意識が、相手がAIだからと安心して働かなくなってしまうことがある。
AIがその入力内容をベースに学習を深め、社外の他のユーザーへの回答に反映するといった、会社が想定していない形での機密漏洩が起きてしまう」

「あるバイオテクノロジー企業から『漏洩が発生した可能性がある』と相談を受けた。
社員が自社の製造データをチャットGPTに入力し、どうすれば製造効率を改善できるか質問してしまったという。
幸いにして致命的な機密ではなかったが、こうした悪意のない行動で漏洩が起こりうる」

日々の業務や日常生活に浸透することで、上記のように“悪意のない情報漏洩”が広がる可能性が考えられます。

私自身、数年前にグーグルマップの便利さに感動し、ストリートビューで自宅近所を散歩(?)していた際、写っている通行人の服に見覚えが・・・

何と私の子どもでした・・・!
顔にモザイクはかかっていたものの、色々と心配になった経験があります。

現在も個人宅の表札にモザイクがかかっていない等、問題になっていることも多いようです。

画期的な新しいサービスの恩恵は素晴らしいのですが、
同時に情報セキュリティの確保も大切です。

高度なAIは基になるデータの不正な収集、差別や偽情報の助長、サイバー攻撃への悪用といった課題を抱えます。

言葉を入力するだけで何でも返答したり、絵を描いたりする高度なAIは急速に性能が向上しており、Chat GPTの開発元であるオープンAIには米マイクロソフトが巨額投資をしているほか、米グーグルも対話型AIサービスの「Bard(バード)」を発表し、開発競争が激しくなっています。
今後も目を離せない状況が続きますが、

我々の生活の利便性を高めてくれることと、我々の情報を保護することの、両視点から向き合う必要がありますね。

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