【難易度】★★☆☆☆
焼肉きんぐの公式メニューに「ペヤング」登場
物語コーポレーションの焼き肉チェーン「焼肉きんぐ」は、キャンペーンとして、メニューにインスタント焼きそば「ペヤング」が入っていることが話題を呼びました。
SNS上では
「焼肉きんぐでペヤングを食べているなんて、持ち込みかと勘違いした!」
「焼肉でアレンジしたペヤングは美味しそう!」
など、困惑の声や、意外と素敵なメニューかもしれないというコメントも多くみられました。
ペヤングを食べられることが順調に拡散され、関連投稿のインプレッション数は累計1000万回以上、関連動画の再生数は累計150万回以上を記録。
キャンペーンから1か月後には店舗で提供されたペヤングは5万食を突破するほど盛況だったようです。
私は、最初にこのニュースを知った時、
焼肉キングは食べ放題であるが故、原価の低いペヤングでお腹をみたしてもらおうとしているのかな?
と考えていました。
ところが、焼肉きんぐの企画側の意向として、次世代の顧客の獲得に対する狙いがあったとのこと。
「グランドメニューのメインターゲットは30~40代のファミリー層、期間限定フェアのメニューはセカンドターゲットの10~20代のこれから親になり得る人たちというように、明確に区分けしている。期間限定フェアの狙いは、焼き肉目当てだったお客様が今後焼肉きんぐを想起するきっかけの一つになることで、お客様の来店頻度を早めることだ」。
「22年ごろ、このまま同じターゲットに訴求していると、業界の衰退につながる。次世代の顧客の育成に取り組む必要がある」と感じ、10~20代をターゲットに期間限定フェアに注力し始めた。
ということです。(物語コーポレーション商品開発部部長の加藤裕治氏:出所「日経クロスTREND」)
なかなか興味深い戦略ですね。
AFLACの次世代戦略
“次世代顧客を視野にいれたマーケティング“
と聞いて思い浮かんだのががん保険で有名な生命保険会社AFLACです。
これは私自身の経験ですが、
今から15年以上前の話ですが、当時のキャンペーンで保険加入した際、AFLACのキャラクター“アフラックダック”のぬいぐるみをもらいました。
これはぬいぐるみの腹部を押すと「アフラック!アフラッ~ク!!アフラッ~ク~!!!」と鳴き声がするもので、当時が小さかった長男がおもちゃとして気に入り、繰り返し鳴き声を聞くことに。
その後15年以上経過した今、AFLACのCMに久々にアフラックダックが登場。
そのCMを見た20歳長男が「これ知ってる!」との反応。
小さい時に遊んだおもちゃをきっかけで、「アフラック」という言葉がしっかりと脳に刻み込まれ、長男にとっては知らず知らずのうちにAFLACは身近なブランドとして認識していたようです。
会社にとっては毎年の利益確保は重要です。
しかしながら、短期的視点に偏ってしまうと競争の激しい昨今で生き残ることは困難になります。
ドラッカー曰く
「利益は企業存続の条件であり、目的ではない」
いかに企業の永続的発展を遂げるか?
お客さまが求めるものは何か?
そして今、企業として何をすべきか?
次世代を見据えた経営戦略をしっかりと立てて取り組んでいくことが大事ですね。