【難易度】★★★☆☆
|経営にあたり、「なぜ経営戦略が必要なのか?」ということをあらためて考えてみます。
経営戦略とは、企業が「目的」を達成するために定めた、目標立案から運用までの戦略を練ることです。
「経営戦略を立てても、結局は紙に書いた机上の空論となって意味はない。現場と理想は別!」という方がいるかもしれません。
本当に経営戦略は必要ないのでしょうか?
結論から申しますと、企業を経営するために経営戦略は必要不可欠です。
経営戦略のない場当たり的な行動では、望ましい結果は得られず、企業にとって重要な経営資源であるヒト、モノ、カネが無計画に消費されてしまいます。
そもそも、望ましい結果とは何か?あるべき姿は何か?という目指す到達点を明確にしなければ向かうべき方向性も定まりません。
そのため、まずは、「あるべき姿」を明確にすることから始まります。
次に、どうやって到達するかを考えることになりますが、自分が置かれている「外部環境」を理解し、自社の「内部環境」を把握し、理想像に到達するためにとり得る行動の選択肢を理解し、最適な選択を行い、実行することが重要です。
この「現状」から「あるべき姿」にどうやったら到達できるのかを考えるアプローチこそ、「経営戦略」にあたります。
特に、現代社会における経済環境はVUCA(Volatility 変動、Uncertainty 不確実、Complexity 複雑、Ambiguity 曖昧)と呼ばれ、従来では考えられないような変化が起こり、競争が激化する環境にあります。
先を見通しづらい不安定な状況だけかと言えばそうでもなく、このような変化は脅威であると同時にチャンスでもあるということは最もお伝えしたいことです。
適切な経営戦略に基づき、正しい意思決定、タイミングに合った行動をとれれば、小規模な企業であっても成功できる確率は高まると言えます。
現代の経済環境においては、適切な「経営戦略」が以前にも増して重要になっているということです。
現在の大きなトレンドとして、①規制緩和、②グローバル化、③デジタル化がありますが、その結果として、小規模企業(もしくは個人)ですら、その波に乗って大企業と互角に戦うことが可能になったとも言えます。
具体的には、情報(インターネットによる情報収集環境の整備)、物流(物流の深化により、世界のどこへでも製品が届けられる環境)、資金調達(クラウドファンディングなとにより、個人・小規模企業でも事業に必要な資金調達が可能になった)、ものづくり(モジュールの組み合わせ型が深化し、汎用品の組み合わせで高品質かつ低価格な製品づくりが可能になった)、技術(3Dプリンタ等)があり、今後もこの流れは加速していくと予想されます。
適切な経営戦略があれば、全社一丸となってチャンスを掴める重要な指針にになるはずです。