【難易度】★★★☆☆
皆さんはどのようなことを重視してパソコンを選択していますか?
私は大学生の頃から、何となくカッコいいという理由だけでMacを使用してきました。
大学の時にバイト代で初めて買ったのは、Macintosh Performa 5400
ブラックの筐体がかっこいいという理由だけで選びました(笑)。
当時(1997年)はインターネット利用時は電話回線を使用していたため、電話代をできるだけかけないよう、調べたいものを事前にメモして、一気に調べた記憶があります。
常時接続が当たり前となった今では懐かしい思い出です・・・。
4年前に仕事の都合上、ウィンドウズPCを所有する必要があったため、“ビジネス利用では1番人気“と評されるレッツノートを思い切って購入し、今に至っています。
セグメンテーションとは?
パナソニックのレッツノートは、セグメンテーションで成功した有名な事例です。
セグメンテーションとは、「同じニーズを持つ顧客の塊」に細分化することであり、
ターゲティングは、セグメンテーションで細分化したグループの中から、適切な領域を選択するための作業です。
そのため正しくセグメントを行わなければ、適切なターゲット選定はできないことになります。
「レッツノート」は、
ターゲットを法人、
それも外回りの営業担当に絞り、
長時間駆動と軽量化を求めるターゲット層
にニーズにピッタリあった完成度の高い製品を開発し大成功しました。
しかしながら、その成功以前の2006年、PC事業からの撤退か存続かの岐路に立たされていた事は、あまり知られていないようです。
1990年代の終わり頃、それまでビジネスユースが中心だったPC市場に大きな変化がありました。
インターネットを使いたい、音楽や映像も見たいという生活者が購入層の中心になり、ソニーがバイオというブランドでその流れに対応し、一気にシェア拡大果たしました。
しかし、ビジネスユースに特化していたパナソニックは後発で生活者向けの「hito」というブランドを立ち上げるも、その流れに乗れず大失敗に終わっています。
そうして、PC事業の存続か撤退かという岐路に立たされていたとのこと。
そこでパナソニックが取った方針は、法人需要かつ外回りの営業に絞って商品開発を行うことでした。
レッツノートは以下の様な意思決定をしていきました。
①軽さを実現するために「薄さ」を捨てた
→当時、各社のノートPCは20ミリメートルを切るような薄さで競っていたが、初代モデルは一番厚みがあるところで、37.8ミリもあった。
②外回りの営業に求められる機能にこだわった
→長時間バッテリーや野外の太陽光の下でも見える高輝度モニタ、防水性、セキュリティ、アンテナ技術などを重視し、全体のバランスの悪さや拡張性のなさ、小さくて見難いという不満には耳を貸さなかった。
③販売後の関係性を重視した
→PCコンファレンスやアドバイス会議など、売って終わりとせず、売った時が関係の始まりという施策を実施した。流通コストを削減するため量販店やネット販売に注目していた時期なので逆張り。
その結果、レッツノートは大ヒットを飛ばし、13型未満のノートPC市場では15年連続でナンバーワンシェアを獲得し、2018年度は、この分野で72%という圧倒的なシェアを維持し、圧倒的な強さを誇っています。
セグメンテーションの切り口「dbgp」
セグメンテーションとは、STP(Segmentation/Targeting/Positioning)と呼ばれるマーケティング手法で用いられる「市場の細分化」のことです。
顧客の全般に漫然と商品・サービスを提供するのではなく、顧客層を同じニーズを持つ塊に細分化することで、マーケティングの効率を高め、他社に対する優位性を築くことを目指します。
セグメンテーションの切り口は、一般的には「地理的変数(geoglaphic)」「人口動態変数(demographic)」「心理的変数(phyicographic)」「行動変数(behavioral)」などがあると言われています。
私は、それぞれのアルファベット頭文字をとって「dbgp」と形で覚えています(アルファベットの視覚的に覚えやすいという理由です)。
この4つの視点をもとに最適な細分化し、戦略を講じることが重要となります。
検討する際は、2軸で検討するのがシンプルかつ効果的と考えます。
この2軸をどれにするかを「dbgp」から最適なものを選択することが重要です。
注意点としては、セグメントを細かくしすぎると、ターゲットとする顧客層が狭まりすぎ、マーケティングの効果が薄れる可能性があります。
適切なバランスでセグメントを設定し、十分な規模の顧客層を確保することが重要です。収益に影響を与える十分な大きさのセグメントを作成することがポイントですね。