【難易度】★★★☆☆
SWOT分析とは?
SWOT(スウォット)分析とは、自社の資産やブランド力、さらには価格や品質といった「内部環境」と競合や法律、市場トレンドといった自社を取り巻く「外部環境」をプラス面、マイナス面にわけて分析することで、戦略策定やマーケティングの意思決定、経営資源の最適化などをおこなうための、有名なフレームワークのひとつです。
名称になっている「SWOT」とは、自社内外の各要素を表しています。

【SWOTの各要素】
■Strength(強み)
企業、あるいはサービスが持つ資源・特徴で、目標達成に大きく貢献しうるもの
■Weakness(弱み)
企業、あるいはサービスが持つ資源・特徴で、目標達成の妨げとなりうるもの
■Opportunity(機会)
企業外部の環境で、企業、あるいはサービスの成長に大きく貢献しうる
■Threat(脅威)
企業外部の環境で、企業、あるいはサービスの成長の妨げとなりうるもの
自らが抱える「内部環境」と、市場の状況や競合他社の存在といった「外部環境」の要素をプラス面とマイナス面に分け、それぞれ分析を行います。
そして、弱みを改善して強みを活かし、外部環境にもフィットしたマーケティング戦略の立案へと繋げていきます。
外部環境を分析する(機会・脅威)
市場や経済、顧客や競合他社などの要素から、自社にどのようなビジネスチャンスがあるのか、どのようなリスクがあるのかを洗い出していきます。
外部環境を分析する際に効果的なフレームワークが「PEST分析」と「ファイブフォース分析」です。
「PEST分析」とは、以下の4つの項目から情勢を分析するフレームワークです。
■Politics :政治
■Economy :経済
■Society :社会
■Technology:技術

「ファイブフォース分析」とは、事業の収益性に影響する5つの競争要因をもとに分析を行うフレームワークです。
主に脅威について細かく分析する際に適しています。

内部環境を分析する(強み・弱み)
自社の経営資源や商品力、顧客データやブランド力などの要素の中で、強みになる要素と弱みになる要素を出します。
強みと弱みを出す際には各部署で行い、自社全体の現状を把握するようにします。
内部環境の分析で注意すべきは主観的に決めないことです。
主観的に強みと弱みを出してしまうと、分析結果と実情への乖離が大きくなりかねないため、必ず外部環境を踏まえて分析するようにします。
内部環境を分析する際に効果的なフレームワークに「4P分析」があります。
「4P分析」とは、自社が顧客に対してどのような価値提供を行うかを分析するフレームワークです。
以下4つの要素から分析を行います。
Product:商品・サービス
Price:価格
Place:流通チャネル
Promotion:販促活動
クロスSWOT分析を行う
外部環境と内部環境の分析は、現状を整理しただけのため、具体的に実行可能な戦略を練る必要があります。
戦略立案のためにSWOT分析の各項目を掛け合わせた「クロスSWOT分析」があり、具体的なアクションプランまでの落とし込みが可能になります。
■強み×機会:機会をとらえて強みを最大に活かす方法は?
■強み×脅威:脅威を回避するためにとれる、強みを活かした方法は?
■弱み×機会:弱みによって機会を逃さないためにとれる方策は?
■弱み×脅威:弱みと脅威によって受ける最悪の事態を回避するには?

「弱み×脅威」は常に目の前にある危機ですが、強みを活かしてその危機を回避し、機会を逃さずに売上につなげ、さらに強みを最大限に活かす方法を立てる。
この一連の策を戦略としてプランニングし、施策として落とし込めば完了です。
ただし、SWOT分析はある事象に対して、見方によっては強みにも弱みにもなりうる場合があります。また、脅威だと思われたものが、実は大きな機会になるというケースもあります。
例えば、
「高品質素材を使っているため料金が高い」「テイクアウト需要が増えている」という中でも「高品質をウリにした高級弁当を開発する」
といったアクションも生まれます。
ですから、複数の可能性を考慮した上で、分析を進めることが大切です。
また「脅威」を分析する方法として、「ファイブフォース分析」を使ったり、自社の強みと弱みを洗い出すために「VRIO分析」を用いたりと、複数の手法を活用することでさらに精密な分析が可能となります。

SWOT分析の注意点
目的を明確にする
分析を行う際には、まず目的と目標を明確にしておくことが必須です。
SWOT分析に限らず、マーケティングにおける分析は課題や問題を洗い出し、戦略や施策に落とし込むために行うものです。しかし、当初の目的・目標が曖昧なままでは、分析することが目的化しかねません。
「何のためにこの分析を行うのか」「目指すべき目標はどこか」を常にはっきりさせておくことが重要です。
「機会」と「強み」を混同しない
SWOT分析でやってしまいやすいのが、「機会」と「強み」を混同してしまうことです。
機会はあくまでも市場の傾向や消費者の動向などの外部環境であって、自社がコントロールできるものではありません。
一方の強みは、自社の主体的な特性です。
たとえば、自社の製品やサービスが現在の市場トレンドに合致しているとしても、それは市場がそうした傾向を持っているためであり、自社の強みとイコールではないのです。
ここを勘違いしたまま戦略に落とし込んでしまうと、トレンドの変化についていけず、足元をすくわれることにもなりかねません。
「市場の状況はこう」「自社の場合はこう」という具合に、分けて考えるようすることが大事ですね。

