中小企業が “勝つ” ための戦略【ポーターの3つの基本戦略】

【難易度】★★★☆☆

【この記事を読むことで】
中小企業が安定した経営をしていくため、どのような経営戦略をベースにすべきかが把握できます。

【この記事のPOINT】

ポーターの基本戦略は、①コスト・リーダーシップ戦略、②差別化戦略、③集中戦略

経営戦略を検討するうえで、代表的なフレームワークにマイケル・ポーターが提唱した「3つの基本戦略」があります。

これは、「戦略の選択は、シンプルに突き詰めると“コスト”で勝負するか、“付加価値”で勝負するか、そのどちらでもなければ競合が少ない“ニッチ市場”に特化するしかない」ということを示しています。

企業が生き残るためのポジショニングや戦い方を提唱しており、競争戦略のフレームワークとして世界中で使用されています。

ポーターの基本戦略は以下の3つに分類されます。

・コスト・リーダーシップ戦略
・差別化戦略
・集中戦略

①コスト・リーダーシップ戦略

他社との差別性はないが、低コストで低価格を実現。
顧客は「他社と同じだけど、安いから買う」という状態。
中小企業においては、大企業に比べて規模が劣るため、低価格戦略を狙うのは困難なのが実情であり、通常この戦略はとらない。

②差別化戦略

顧客が「他社にないものがあるから、それが欲しいので高くても買いたい」と思うような戦略。いかに付加価値を上げて、顧客に欲しいと思わせるかがポイント。

③集中戦略

ニッチ戦略であり、競合の少ない分野でトップを目指す戦略。
この戦略の中でも、低コスト型・差別化型に分けられるが、中小企業は通常「差別化集中型」で戦うことを選択する。

中小企業が取るべき戦略は「差別化集中戦略」

中小企業はとるべき戦略は、「集中戦略」、その中でも特に「差別化集中戦略」を取るべきです

車が欲しいお客様を例にして考えてみましょう。
車が欲しいと言っても、ファミリーカーが欲しいのか、低燃費の車が欲しいのか、デザインを重視してお洒落な車が欲しいのか、というようにお客様の要望は様々です。
大企業は、資源が豊富にあるため、これらのお客様全ての要望に応える戦略が可能ですが、中小企業は、お客様全ての要望に応える必要はありません。
この中の一つの要望、例えばデザインを重視するお客様だけに応え、そのお客様に高く評価され支持されれば十分に生き残れる、いや、大企業に対しても十分に優位性を保つことはできます。

このように、中小企業は限定された顧客が満足できる高付加価値をめざすべきです
そうすることで、市場が狭く特定の顧客のみとの取引になっても、高い価格設定で勝負ができ、売り上げが落ちることはないと言えます。

差別化集中戦略をとるための方法

◆差別化戦略の活用方法

差別化戦略を活用するには、はじめに市場ターゲットを決めて、市場のニーズや競合他社の情報を調査し、自社独自の立ち位置を検討する方法があります。
差別化戦略として効果的なのは、自社の商品やサービスをブランド化し、他社との違いをアピールすることです
このような、ブランド化は大企業に限らず構築することが可能です。
うまくブランディングできれば、中小企業でも安定した事業経営に繋がります

◆集中戦略の活用方法

集中戦略を活用するには、すでに自社が持っている技術力やブランド力が最適化できる市場を絞り込み、一点集中する方法があります。
総合家電メーカーのシャープは、集中戦略を活用する代表的な企業です。
シャープは液晶技術を武器に集中戦略を行い、優れた技術開発力で他社との差別化を図ることに成功しています。

◆コスト・リーダーシップ戦略の活用方法(参考)

※低価格で勝負する、というこの戦略は通常中小企業では選択しない戦略のため、参考として記載いたします。

コスト・リーダーシップ戦略を活用するには、企画段階から販売に至るまですべての工程を自社で行う方法があります。
たとえば、衣料品の製造・販売を行う株式会社ユニクロは、企画から生産、物流、販売までを一貫して自社で行っています。
このように中間業者を挟まないことで流通コストを削減し、販売価格に反映でき、低価格かつ高品質な商品の製造することが可能になります。
しかし、繰り返しになりますが、中小企業では規模的に上記対応が困難であり、基本的にこの戦略をとることはありません。

差別化集中戦略を成功させるためには、従業員参加型の経営戦略を取ることも大切になります。
多くのアイデアを生み出すことと、それを具現化することは、顧客の満足度を高めます。

そのために、従業員が経営に参加する従業員参加型の経営戦略をとることは有効です。
そうすることで、経営課題を従業員全員が自分の課題と捉えるだけでなく、経営者と同じ目線でお客様満足度を追求できるのです。
それは、社員にとっても自己成長に繋がり、仕事にやりがいが出るためモチベーションが上がり、ますます良いアイデアが生まれるようになると思います。

また、中小企業だからこそできる小回りが利く自由さを生かし、顧客へのヒアリングや徹底的なフォロー体制などを充実させることで、さらに顧客満足度アップもはかれ、付加価値をより高めることができます。

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